3 路線のモデルプラン

どんな手順で? どこに? いくらかかるの?
都心部の構想路線



都心⇔郊外の構想路線
■具体的に、札幌でLRTを導入するとしたら…
ただLRTの路線をひけば良いのではありません。
豊かな地域社会を実現するために、穏やかに縮むという目標に向かって、新しい札幌の都市構造をサポートするという視点が大切です。
LRTの導入は、都市としての新しいノウハウを蓄積する「実験都市」や、豊かな都市環境を実現する「縁側システム」の取り組みを推進する契機となります。

■アプローチ方法は…
以降の検討に具体性を持たせるため、LRTさっぽろが構想した路線のモデルプランを提示します。
路線設定にあたっては、・都心の交通利便性の向上・都心⇔郊外の連絡という2つのアプローチ、新しい都市構造基準に沿った路線選定と、ステップアップの取り組みによって、リスクの回避と波及的な効果を狙います。

■どんな路線が?
[フェーズ 1]
今の市電路線に接ぎ木して3ステップの段階整備で都心をカバーし、都心交通の利便性向上を目指します。
Step1〜3までの路線延長は21.6・。工事費は車両費を含めて718億円を想定しています。

[フェーズ2]
フェーズ1で技術が蓄積できたら、地下鉄⇔LRTの乗り継ぎシステムやJRとの相互乗り入れなど高度展開を図り、都心⇔郊外の連絡を強化します。



4 LRTは本当にできるのか?

障害と思われる3つのポイント…自動車・財源・車両

■LRT路線のモデルプランは良くても…
道路機能別の特性を明確化



運行経費の確保
いくら立派な構想を作っても、実現性がないのでは絵に描いた餅に終わってしまいます。LRTを導入する際に、障害になると思われる3つのポイントについて、私たちが考えた対応策を提示します。

■自動車との関係をどうするのか?
都心の自動車交通は、現在でも飽和状態にあり、LRTを入れると、自動車は確実にオーバーフローします。それを承知で自動車に乗りたい人には、渋滞を覚悟してもらいましょう。
反面、自動車から公共交通へ転換してくれる人には、都心フリンジパーキングや公共交通の魅力向上(激安運賃・便利な路線・高運行頻度…)で利便性を確保します。また、バスや業務用車両に対しては、都市活動に障害が出ないように、機能別道路など同時並行的な対策をとることも必要です。

■建設資金・運営資金はどうするの?
現在の公共資金の配分は、極端に道路へ偏っています(道路:公共=8:2)。また、市営交通は、地下鉄建設資金の利息地獄に陥っています。
道路と公共交通に対する公共資金の配分バランスを見直し、公共交通機関の建設と運営を分離する“上下分離”によって、運営経費の確保は可能となります。現在の市財政の枠内で、魅力ある公共交通を実現することができます。
初期投資は、現在の長期計画の投資プログラム(5年で5,000億円)の枠内で確保できます。

■積雪寒冷に耐えられる車両はできるの?
世界でも有数の豪雪都市・札幌。支障なく運行できる車両には、既存技術と新技術の融合が必要です。
将来の産業コンプレックスの展開も睨んだ、札幌版LRT車両を構想します。


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